執筆者 AP4(スウェーデン第4公的年金基金)

気候変動の悪影響による損害リスクを低減するために、スウェーデン第4公的年金基金 AP4)は、全体の21.8%にあたる国際的な株式投資のポートフォリオ(201661日現在、147億米ドル中32億米ドル)を、低炭素戦略に割り当てています。また、2020年までに全ての国際的ポートフォリオを見直し、脱炭素化するという長期的目標を設定しています。

AP4は、スウェーデンの主要な年金基金として350億米ドルの資産を管理していますが、低炭素戦略に投資することで、国際的なポートフォリオが気候変動の影響を受けるリスクを低減させています。 同基金は、低炭素戦略に向けたベンチマークとして、MSCI低炭素インデックスを使用する予定です。

CEOであるMats Anderssonは、「MSCIと連動できて光栄です。MSCIの商品は、低炭素投資が主流になるのをさらに促進すると期待しています。 これにより、私たちは公共の利益のために働くと同時に、利益の代替源をご提供できると確信しています。」と述べています。

MSCIのマネージング・ディレクター兼グローバルリサーチ統括者のRemy Briand氏も、次のように述べています。「AP4は、カーボンリスクに対処する上での投資に対する考え方や行動が先駆的です。 同基金が低炭素戦略へ割り当てるためのベンチマークとして、私たちのMSCI低炭素インデックスを正式に利用いただけて誇りに思います。また、今後もぜひ協力していきたいと思っています。」

AP4は地域株式のポートフォリオも、ヨーロッパや新興市場、北米、太平洋におけるMSCI低炭素リーダーインデックスに従って運用する予定です。 アジア太平洋地域(日本を除く)におけるポートフォリオは、MSCI低炭素ターゲットインデックスを参考にしています。

AP4は低炭素に向けた取り組みをいち早く採用し、2012年に低炭素戦略に最初の投資を行いました。 2014年には、MSCI低炭素リーダーインデックスが始まった際に、それに従うために10億ユーロを割り当てています。 AP4は、ポートフォリオ脱炭素連合(Portfolio Decarbonization CoalitionPDC))を設立させた4組織のうちの1つで、資産所有者に向けた「炭素排出関連への投資削減を支援するキャンペーン」で、中心的な役割を果たしています。

2016615日、ストックホルム